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武藤 啓太郎
日本保全学会第7回学術講演会要旨集, p.235 - 237, 2010/07
「もんじゅ」は冷却材にナトリウムを用いた高速増殖炉であり、ナトリウム漏えい事故以降約14年間の中断を経て2010年5月5日に「もんじゅ」は運転を再開した。停止期間中においてもナトリウム系統は稼動しており、その中で幾つかのナトリウム漏えい検出器のトラブルを経験している。漏えい検出器の性能と信頼性向上のために検出器の変更や保全活動の改善を実施しており、例として2次系接触型ナトリウム漏えい検出器(CLD)において耐イオンマイグレーション品への変更をしたこと、保全活動における絶縁抵抗値の測定周期を増やしたことが挙げられる。今後も保全及び運転の経験や技術開発によりナトリウム漏えい検出器の性能,信頼性の向上を図っていく。
小林 雄樹; 高橋 哲郎; 篠崎 忠宏; 小笠原 甲士; 小泉 健治; 中島 靖雄
日本保全学会第7回学術講演会要旨集, p.161 - 166, 2010/07
当該施設の負圧制御弁は、他施設等でも使用実績もあり信頼性の高い機器であるが、施設の運転開始以来25年以上稼働を続け、経年劣化による安定な負圧維持機能への影響が見受けられるようになってきた。そこで、負圧制御機能を確実にし、施設の安定運転を図るため、負圧制御弁駆動部の更新を実施してきている。本発表では、更新作業を通じて得られた知見(作業上の課題への対応,構成部品の劣化状況,故障要因の推定)について報告する。
伊原 涼平*; 橋本 匡史*; 三上 欣希*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄; 望月 正人*
日本保全学会第7回学術講演会要旨集, p.611 - 616, 2010/07
軽水型原子力発電所において、低炭素オーステナイト系ステンレス鋼(SUS316L)製の再循環系配管で応力腐食割れ(SCC)が顕在化している。SCCの発生と進展に影響を及ぼす重要な因子の1つとして、残留応力がある。配管の溶接施工プロセスにおいては、表面の機械加工と溶接が施され、これらが残留応力を発生させる原因となる。本研究では、機械加工と溶接により生じる残留応力を推定するため、機械加工時の切削工具の形状、及び切削速度等の切削条件を考慮するとともに、機械加工中に摩擦により生じる発熱を考慮した有限要素解析手法を開発した。機械加工を模擬したモデル試験体を製作し、X線回折法による残留応力測定を行うとともに、本解析手法を用いて、機械加工により生じる残留応力の評価を行った。この結果、機械加工による残留応力はごく表面付近に限定されることを明らかにした。また、機械加工と溶接による残留応力分布をもとにSCC進展解析を行い、機械加工がSCC進展に大きな影響を及ぼすことを示した。
住野 公造; 小林 哲彦; 礒崎 和則; 吉田 昌宏
日本保全学会第7回学術講演会要旨集, p.255 - 257, 2010/07
高速実験炉「常陽」では、安全上の重要度分類に基づき、これまでの経験・知見を反映して、効率的・効果的な保全計画を策定して30年以上に渡り保守業務を展開してきた。その結果、系統が複雑で遠隔操作に確実性が求められ、放射性Na付着等が伴う燃料取扱系の保守業務の比重が大きいものの、Na冷却系に関しては、保守範囲が駆動部等の冷却材に接しない部分に限られていることに加え、Naの純度管理を適切に行うことにより、腐食に起因する保全活動も負担とならないことが実証された。また、高経年化に関する評価を行い、中長期保全計画を策定し、これに基づく保全業務を展開した結果、主な経年劣化事象は、冷却水及び大気環境による材料の腐食・侵食,絶縁劣化によるものであり、高速炉プラント特有のものはないことが確認された。
舟木 功; 飛田 茂治; 長井 秋則; 西野 一成
日本保全学会第7回学術講演会要旨集, p.263 - 266, 2010/07
高速実験炉「常陽」において、非常用ディーゼル発電機の無負荷による短時間試運転を週1回の頻度で30年以上に渡り実施してきた。このため、発生した不燃性ガス中のカーボン粒子の蓄積が原因による、クランクシャフト用軸受の磨耗を確認した。よって、非常用ディーゼル発電機の保守計画を変更した。
須藤 正義; 菅谷 孝; 住野 公造
日本保全学会第7回学術講演会要旨集, p.258 - 262, 2010/07
高速実験炉「常陽」では、冷却材に使用している液体金属ナトリウムの循環に機械式ポンプと電磁ポンプを用いている。このうち、電磁ポンプについては、高速炉特有の機器で他のプラントでの使用例が少ないことから、「常陽」に設置した5基についてその特徴を踏まえた開放点検を計画的に行うことにより、健全性を確保するとともにその結果を踏まえて長期的な保守計画を検討した。電磁ポンプの開放点検を行った結果、ほこりの付着等により一部に絶縁低下が確認されたが、清掃や絶縁テープの補強・交換等により回復できる程度のものであった。また、性能を害する変色,変形等はなく、銅エンドバーの異常な減肉がないことも確認でき、これまで行ってきた保全活動により健全性が確保されていることを実証した。
今野 将太郎; 高屋 茂; 永江 勇二; 山県 一郎; 小川 竜一郎; 赤坂 尚昭; 西野入 賢治
no journal, ,
漏えい磁束密度の変化に基づく原子炉構造材料の照射損傷評価のために、対象物の表面に接触させるだけで局所的な着磁が可能な点状着磁器やその方法の開発、並びに磁束密度センサの較正方法の確立を行い、磁束密度測定技術の改良を行った。これにより、従来の方法では着磁が困難であった強磁性体を含め、適確に材料の磁気特性を把握することが可能となった。また、将来的に目指している実機の漏えい磁束密度の直接測定について、点状着磁器が有する特長のために、実機適用にあたっての制限の多くを除くことができた。
青木 賢二; 檜山 久夫; 柴田 里見; 岩崎 省悟; 伊波 慎一
no journal, ,
東海再処理施設には、管理区域を有する複数の施設があり、各施設への給電は、放射性物質の管理の観点から、停電を考慮した連続的な給電システムが必要である。また、給電異常時には、速やかな処置と復旧のための情報収集が必要である。本報告では、給電監視場所の一元化及び給電異常個所を把握するための情報収集の迅速化を目的とした集中監視システムについて述べる。
伊藤 主税; 前田 茂貴; 岩田 圭弘; 青山 卓史; 井口 哲夫*
no journal, ,
本研究では、高速中性子ドシメトリーにおいて原子炉サーベイランス評価等のための数年数十年の長期照射量を実測する方法の開発を行った。長期照射量測定のポテンシャルを有するNbドシメータの実用化を妨げる妨害X線の問題に取り組むとともに、核変換生成物として飽和・減衰の生じない安定核種に着目し、濃縮B及びBe素子を用いたHe蓄積型中性子フルーエンスモニタを開発し、「常陽」の照射試験での実用化を達成した。さらに、高速炉のタギング法破損燃料位置検出にも用いられている希ガスに着目して、中性子照射によるXeガスの同位体組成変化から中性子照射量を測定するガスドシメトリーを提案し、「常陽」で実施した炉内クリープ破断試験に適用して、その測定原理を実証した。
川澄 裕之; 算用子 裕孝; 八戸木 日出夫; 福有 義裕; 伊波 慎一
no journal, ,
東海再処理施設の換気設備には、給気及び排気の両系統にフィルタが設置されており、給気系統では、空気中のじんあいをろ過して施設内へ供給し、排気系統では、放射性物質を捕集することで環境中への放出を防いでいる。このため、排気系統のフィルタは、捕集性能が非常に優れているHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)が使用されている。このHEPAフィルタは、目詰まり等でフィルタ差圧が上昇した場合に交換を行うほかに、経年劣化対策として時間基準による交換を行っている。本報告では、過去のフィルタ交換実績の解析をもとに、定期的に行っていたフィルタの交換周期の適正化を図ったので、その結果を述べる。
高屋 茂; 永江 勇二; 若井 栄一; 青砥 紀身
no journal, ,
長寿命高速増殖炉(FBR)プラントの健全性を確保するためには、構造材料に対する中性子照射損傷の適切な管理が重要である。そのためには、照射損傷評価に有効な単一指標又は複数指標の組合せを開発する必要がある。本研究では、弾き出し損傷量,He生成量、及び両者の比を候補指標として、高速炉用SUS316の引張特性及びクリープ特性評価への有効性を、FBR構造材料の想定照射範囲(弾き出し損傷量:約1dpaまで、He生成量:約30appmまで)で検討した。その結果、弾き出し損傷量が最も有望であることがわかった。さらに、振動試料型磁力計を用いた弾き出し損傷量の非破壊評価法についても紹介した。
山下 卓哉
no journal, ,
実用化段階の高速増殖炉は、「もんじゅ」の2倍の60年の寿命で設計されるため、高温での長期使用による経年劣化や損傷に配慮した保守・補修技術開発が必要になる。高速炉プラントの特徴や「常陽」、「もんじゅ」の保守・補修経験を概観するとともに、実用化段階の高速増殖炉の特徴を整理し、実用炉に必要な保守・補修技術開発についてまとめる。
伊東 富由美; 西村 昭彦; 乗松 孝好*; 長井 圭治*
no journal, ,
核融合エネルギーは地球温暖化・化石燃料問題等を解決する手段のひとつであり、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターでは慣性核融合反応と呼ばれる研究が進められてきた。一方、核融合反応を起こすために燃料ターゲットとレーザーの制御は極めて重要であり精度向上の研究も並行に進められてきた。以前、発表者は燃料ターゲット開発に携わっており、この成果を応用することで保全学に貢献することが可能となる。本報告ではこの応用方法について述べる。
山本 智彦; 藤原 健*; 上坂 充*; 平井 俊輔*
no journal, ,
状態監視保全(CBM)のための9.4GHz X-bandライナックと250kWマグネトロンを使用したX線非破壊検査装置の開発を行っている。ライナックの電子エネルギーを950keVとすることで放射線管理区域外でも使用できる。この可搬型ライナックにより原子力発電所のベアリングなどの検査が可能となる。